ありがとう・・・

LOCO STYLE HAIKALA

2009年10月12日 09:46

初めて会ったのは、今から三年前になる。



街中で泥だらけで捨てられていた犬を家に連れて帰り

お風呂に入れ、絡まっていた毛を切るとかわいくなった。

そして名前を付けた、彼女の名前は「くくる」にした。

小さく、頭の良い犬だった。

しかし、呼吸もおかしく既にフィラリアに犯されていた。

一生懸命に病院に通い治ることを二人で夢見た・・・。

銀行に用事があり駐車場で玲子の帰りをくくると待っていた。

その時、見ず知らずの女性が急に来て

「この子は家の家の子です」と強く言ってきた。

くくるも元の飼い主の事を覚えていたので渋々くくるを手渡した・・・。

数ヶ月だったけど、子供がいない僕達には自分達の子供ができた

かのように大事にしていたので居なくなってから二人で落ち込んだ・・

特に玲子はそれから何日間か夜になると泣いていた・・・・・・・・。



当時、僕は夜働いていたので暗くなると家には玲子だけになった。

玲子は連れて行かれた、くくるの家あたりを車でまわり時々探していた。

可愛がりすぎていたせいで少し行動がおかしくなっていた・・・・



僕は決めた、飼い主の居ない犬を見つけようと、友達に子犬が居ないか

聞いてまわった。


名護の街中でその時はやってきた。

鳥かごにぬいぐるみのような犬が二匹入って売られていた。

一匹は真っ黒、もう一匹は真っ白の兄妹だった。

鳥かごが小さく背中を丸め動けずにいた。

無性に籠から出してあげたくなり、車を止め売り手に声を掛けた・・・。

「売ってください」

売り手は2匹で買えば安くすると言ってきた。

もちろん2匹とも連れて帰るつもりだった。

慌てて家に帰りお金を用意して、玲子を連れて犬を迎えに行った。

玲子の顔がそれまでとハッキリ変った。

帰りの車中で転げまわる、ぬいぐるみのような犬を見て二人で笑った。

すると突然電話が鳴り、電話の相手は犬を探してくれていた友達だった。

「犬が見つかったので、もらって来た」という電話だった。

しかももらってきたのも2匹だと言う・・・僕達は悩んだ、今さっきわが子を

見つけたのに・・・・・。

しかしこの時の悩みは辛くなく、僕達には嬉しい悩みだった気がする。

家に買ってきた子犬を2匹連れて帰り、さらにもう2匹引き取りに行った。


ゴールデンの兄妹が2匹、ラブラドールの兄妹が2匹一度に家が明るくなった。

しかしマンションで大型犬は4匹も飼えないと思い、友達にゴールデンの真っ黒を

もらってもらった。

それでも後3匹いるので、どうしようか考えていた時に、ふっと思った!

犬を買ったお店に来ていたおじさんが犬を探していると言っていたことに気付いた。

翌日、おじさんの車を覚えていた玲子ちゃんがその車が立ち寄っていたお店を

見つけて、おじさんの事を教えてもらった。

おじさんと連絡が取る事ができ会う約束をした。

おじさんに譲るのはラブラドールの女の子にした。

これで家に残ったのは、真っ白なゴールデンと真っ黒なラブラドールの2匹になった。

2匹なら僕達にでも飼えると思った・・・。

名前を考えるのは楽しかった、玲子ちゃんがハワイが好きなこともあってハワイの辞書

を開いて二人で考えた。

真っ白な犬は「hina」と名づけた、もう一匹の犬は「mana」にした。


それから毎日が楽しくなった。

どこに行くのも連れて行った。

しかし普段はやんちゃなhinaは車に乗ると酔ってしまい元気がなくなる。

manaはそんなこともおかまいなしで、いつもまんまるな目で外を眺めていた。


2匹が大きくなるにつれマンションを出ようと思った。


実はマンションで犬は飼ってはいけないと決められていた。


家が見つかり引越しをした。

家の前は海、夕方になると誰も居なくなり車も走らない、ここなら散歩も放していいと

思った。

それから数ヶ月でまた一匹増えた、今度はプードルで生まれたばかりで歩き方も

まだ下手な子だった。

玲子は実家でプードルを飼っていたので、プードルを抱っこすると連れて帰りたいと

言った。

小型犬なら何とかなると思い飼うことにした。

また二人で楽しみながら名前を考えた、これで最後の家族と思い名前は「ohana」に

した。

犬が増えるたびに家が楽しくなった。


そしてそれから半年後、もう犬はいらないと思っていたのに今度は一度に2匹増えた

どうしようと思いながらも、怪我をしていた男の子と家の前に生み捨てられていた

女の子を見ぬフリはできず飼うことにした。

名前は女の子が「aina」、男の子が「にぃにぃ」にした。

にぃにぃは当時は何処かに帰る気がしていたので、居なくなるのがイヤでちゃんと

名前を考えなかった。


これで家には5匹になった!

ゴールデンの長女「hina」

ラブラドールの次女「mana」

プードルの三女「ohana」

雑種の四女「aina」と長男「にぃにぃ」

個性の違う子を見ているだけで、毎日が楽しかった。

僕が小さい時に憧れていた生活だった。

その中でも特に長女の「hina」の事が好きだった。

いつも僕の足元にいて離れることが無かった。

海に行った時も、僕が堤防から飛び込むと、スグに「hina」も飛び込んだ。

目が合うといつも少し口を開け笑っているような顔になり舌を出した。

時には犬たちに怒るときもあったが「hina」は怒られると上目遣いで眉間に

シワを寄せ反省している顔になる。

大きな目で、大きな口で、大きな耳で、大きな優しい手でいつも僕達を癒してくれた。

もっと一緒に暮らしたかった・・・

いろんなところに行きたかった・・・


二日前、イベントから帰ってきて皆のご飯を用意した。

しかし「hina」がご飯を食べなかった。

生理がきていたのでしんどいのかなと思っていた。

あまり気にせず玲子ちゃんと二人で夜出かけた・・


帰ってくるといつものように皆が飛び付いて来る、これは我が家では当たり前の

光景で1・2分は皆で甘えてくる。

疲れて帰った時は最高にうれしいお出迎えで、ホッとするひと時だ・・・

もちろん「hina」も帰ってきた僕達にいつものように飛びついてきた。


その後、いつものようにご飯を食べ寝ようと思った。

しかし、「hina」が布団に来なかった・・・・・

夜中、吐いているのに玲子ちゃんが気がついた・・・。

「hina」は今までも吐くクセがあり・・

僕は朝には治ると思っていた。

朝、早くまた「hina」が吐いた

何かおかしいと気がついた。

お尻からも血が出ていた・・

病院が開くのを待ち病院に電話した。

「スグに連れてきて下さい」と言われたので玲子と二人で連れて行った・・・

病院に着くと玲子の腕の中で最後の呼吸をした。

慌てて僕が抱っこして運んだ、大きく2回痙攣が起きた・・・・


10月11日(日)

「hina」は3歳で旅立ちました・・・・

「hina」を可愛がってくれた皆さんありがとうございます。

たくさんの方に愛された彼女の生涯だったと思います。




「ヒナ、ありがとう・・・ヒナは宝物だよ」




皆さんゴメンナサイ、自分のブログに残したかったので書きました。
気を悪くされた方がいてたら本当にスイマセン・・・・